2016/08/05

オオキリムイの子が歌った神謡


北海道、アイヌの神話です。
オオキリムイの子と悪魔の子の話。
悪魔の子はいつも美しく、黒い衣をまとい、
「オオキリムイの子、あそぼう!」と誘います。
弓を向け、魚や鹿を根絶やしにする悪魔の子。
オオキリムイの子は弓をつがえ元に戻します。
めらめらとかんしゃくを起こす悪魔の子。
最後にすもうをし、山へ投げ勝利します。

素朴で壮大で神々しいアイヌの神話です。

2016/06/19

月という遊女



昔、近江の国に美しい遊女がいました。名を月と言いました。
ある秋の夜ふけ、この世と思えぬ美しい男が水干に身をつつみ
立っていました。二人は惹かれ愛し合うように。同じ頃、琵琶湖
のほとりの楠の老木を切って舟を作ろうと話が出ていました。
その晩、男は泣く泣く自分が楠の精であること。まもなく死ぬこと。
月に男の子が宿っていることを伝えます。そして
舟は完成しても動かないが月が舟に乗り扇で招けば動く。男の子
を国の守の子にしてくれたら舟を自由に往来させると言いなさいと
言い残しました。男の子は立派に成長し、類ない武士となり
近江の守護になったということです。
笛の音が聞こえてきそうな、そんなお話です。


2016/06/09

タヌキ合戦



天保のころ、阿波の国をふたつにわけたタヌキ合戦。
染物屋の守り神だった金長は六右衛門の元で修行へ。
金長の才能を恐れた六右衛門は四天王を送り闇討ちします。
六右衛門VS金長、総勢六百余匹の大合戦。
金長は六右衛門を討ち勝利するも、負った傷が深く
死んでしまいます。金長の右腕、藤の木のタカの息子の
コタカが2代目になり、狸たちの争いは幕を閉じました。

とっても有名な徳島県の民話です!

2016/04/15

金色姫



茨城県の日立と筑波に伝わる民話です。
昔、天竺の旧仲国に霖威大王という王がいました。娘の美しい金色姫は
継母に命を狙われ、王は桑の大樹で作ったうつぼ船に姫を乗せ逃がします。
海に揺られてまさかの茨城に漂着。夫婦に拾われ可愛がって育てられるも
衰弱していて看護のかいなく死んでしまいます。夫婦は姫のなきがらを
遺言のとおりにうつぼ船に乗せました。すると翌朝、姫は消え一匹の蚕が。
桑の葉を与えるとやがて眠ったよう動かなくなってしまい、夫婦の夢に現れ
「天竺で受けた疲れを癒すため、4度眠ります。」と告げました。
継母に獅子吼山、鷹群山、海眠島と3度捨てられそして最後に庭に埋められた
苦しみを4回あらわしながら蚕は眠りにつき金色の透き通るような体になり
美しいまゆをつくりました。インドの姫が茨城に来るなんて面白いです。
東北のおしらさまの伝承に同じ4度の眠りのくだりが見られます。
不思議な船に異国の女性ときてピンとくる有名なミステリーがあります。
江戸時代に広まったうつろ舟です。似ていると思ったらすでに言及されてました。
なんにせよエキゾチックな民話でとてもお気に入りです。

2016/04/03

お月とお星


宮城県の民話です。母親が違う2人の姉妹のお月とお星。
父親がでかせぎに行ってから継母はお月に辛く当たります。
殺されかけたお月をお星は助け2人で逃げ出し、それを追う
父。苦難のすえ再会した3人は空に輝く月と星になりました。
悲しくて切ないけれどどこか美しい民話です。

2016/03/13

桃太郎の鬼退治


誰もが知っている桃太郎。香川県の民話ではちょっと違います。
なんと桃から生まれたのは男の子のように元気な女の子。
鬼にさらわれないようにと桃太郎という名で育てられるという
本格派ストーリー…!近年できたのではと思ったのですが
菅原道真が女木島で聞いた話なのだそうです。
(まだまだ勉強不足ですみません)
ちなみに私の目覚ましはずっと桃太郎さんです。

2016/03/07

アネクラヒメとイスルギヒコ


富山県の民話です。舟倉山に住む女神アネクラヒメと
石動山に住む神イスルギヒコは仲のよい夫婦でした。
しかしなかなか妻に会えないイスルギヒコは能登のノトヒメに
乗りかえてしまいます。当然アネクラヒメは激怒し、激しい
神々の戦が始まってしまいました。木は枯れ、沼は乾き、
石を投げ合う。見かねたオオクニヌシが仲裁に入り、
アネクラヒメは呉羽山へ移り人々に機織を教え伝えました。
神々のいくさが壮絶でお気に入りの民話です。


2016/02/21

キツネがつれてきた花よめ



兵庫県の民話です。善導寺に住む600年生きたおよしキツネ。
助けてもらった猟師に恩返しをしていたらまさかの求婚。
ぐいぐいくる猟師を断りきれないので顔を見ないのならと結婚を
承諾します。しかし…
やってきたのは別の女性。聞くと嫌な男と泣く泣く
結婚させられそうになり家から逃げてきた庄屋の娘でした。
およしは花嫁と入れ代わり、嫌な男との結婚式へ出向き
…そっと男を始末したのでした。やさしいような怖いような。
およしは名古山の万太郎キツネと夫婦だったと言われています。

2016/02/16

徐福と不老不死の薬



弥生時代頃、秦の始皇帝の命令で数千人を率いて
徐福が日本へ来たという伝承が中国、日本、各地に残っています。
目的は不老不死の薬を探すため。…いいですね。ほしいです。
とうとう探すことができず徐福はそのまま日本に住み、
死して神になったなんて言い伝えもあります。
民話では死後、鶴になったという結末がよく見られます。
彼らとともに五穀、機織、養蚕などの技術が伝来し
自らを秦(はた)と名乗り、地名にも秦の字を残しました。
徐でも故郷の斉でもなく秦を使ったことから
彼らは真剣に任務を全うしたのではないかと思います。
 

2016/02/04

うりこひめとあまのじゃく



瓜から生まれた瓜子姫の話は全国で見られる有名な民話です。
ここに登場する天邪鬼は元々は天稚彦の話に出てくる天探女だと
言われてますが瓜子姫の話とはあまり関係ないように感じます。
なぜ古事記からこの話になったのか…?
瓜は水と深く関係していて瓜子姫は機織が上手という点から
色々邪推をしたくなるような昔話です。